令和3年2月 宝塚市/Y様邸 襖仕立替工事
仕事の概要
コロナ禍で「おうち時間」が増えたためか、DIYに挑戦される方も多いようですね。今回、お仕事をいただきましたY様も、ネットでお気に入りの襖紙を購入され、ネットの記事やYouTubeなどを参考に、ご自分で襖の張替に挑戦されたそうです。
ところが、購入された襖紙に合った工法ではなかったことと、襖の張替作業そのものに慣れていらっしゃらなかったことから失敗されたようで、相談のお電話をいただきました。
ご訪問の上、襖を拝見したところ、詳細は伏せますが、新調が必要なくらいになかなか大変な状態になっていました。
ただ、襖紙は気に入っていらっしゃること、また、かなり高価なものであることから、貼られている襖紙を生かすことを最優先に、仕立替え(新調)を行うことにしました。
お客様の声
兵庫県宝塚市のY様からいただいた「お客様の声」です。
- 今回、お仕事を御依頼いただくきっかけになったできごとは何ですか?
- ふすまを自分ではり替えたが失敗した。
- どこで当店をお知りになりましたか?
- ホームページ
- 他に比較されたお店や広告などがありましたらお教えいただけますか?
- なし
- 当店をお選びいただいた決め手は何ですか?
- 近所だった。
- 実際に当店をご利用いただいた御感想をお聞かせください。
- 素人のミスをみごとに修正して頂き大変嬉しく思っております。
やりにくかったと思います。ありがとうございます。
四代目店主より
襖の張替の工程は、下地の種類や襖紙のグレードにより、最適な方法が異なります。ネットの記事や動画で紹介されているものは、量産襖に茶裏新鳥の子紙をベタ貼りしていることが多く、組子襖でも多くが縁を外さずにベタ貼りをしています。
お客様がネットで購入された襖紙は機械漉きの上新鳥の子紙に絵付けを施したもので、袋張りをして浮かせて張る必要があり、縁を外さなくては上手く張ることができないものでした。ところが、縁を外さず、襖の裏面全体に濃い糊を塗ってベタ貼りをしていたので、表面にも糊が付いて、襖に皺が寄り、縁の部分で荒く裁断されていました。
このままで復旧させるのは無理だと判断したので、襖の下地はチップボール襖で新調し、襖紙は綺麗に捲って糊と汚れを洗い、裏打ちをして再利用することに。ただ、襖紙自体は縁の部分で裁断されているので曲げ代がなく、それを隠すために屏風のように周りを裂で囲むデザインを提案させていただきました。
かなり手のかかる仕立直しとなりましたが、お客様のお気に入りの襖紙を活かし、さらに豪華に見せることができました。ご満足いただけたようで、本当に良かったです。
このたびは、宏精堂家門表具店をお選びいただき、誠にありがとうございました。
四代目店主 一級表装技能士 家門 秀行アイデアを形に
当店では、失敗したDIYのリカバリーも含め、他店で断られたお客様の「夢」を数多く形にしてまいりました。
そうした豊富な経験から、お客様のご希望やご事情に添って様々なご提案をさせていただき、お客様とご一緒にアイデアを膨らませて具体的なもの作り上げて行くことができます。
無理かな?とあきらめる前に、ぜひ一度ご相談ください。